こんにちは、岐阜県大垣市で開業していますハリヨ歯科の院長の長縄です。
突然ですが、ご質問です。
皆さんの家庭で、
”ご飯の際にテーブルの上にコップを置いていませんか?”
多くの方は、『はい』と答えるのではないでしょうか。
実際、ハリヨ歯科に受診されている患者さんに同じ質問をすると、大袈裟ではなく100%『はい』と答えます。
食事の際のテーブルにコップが置いてあるのが当たり前の光景になっていますが、実は歯並びが悪くなる大きな落とし穴になっているんです。
そもそも、歯並びが原因の一番は遺伝だと思っていませんか?
確かに遺伝による原因もあるのは確かです。
しかしながらそれだけではありません。
そもそも、現代の子供達は、歯並びが悪いお子さんたちが増えていることはご存知ですか?
学校検診に行くと、むし歯の子よりも不正咬合と言って歯並びが悪い子の方が多い時代になっています。
その原因の1つが、食事の際のコップにあるんです。
いつも、食事の時に、一緒に出てくるこのコップ。
いつからあるんでしょうか?物心ついた時にはあったような、小さい時にはなかったような。なんとなく当たり前に食事の時に出てくる水分。
実は、昭和の時代にはあまり、食事の時にお水やお茶は出て来てないんです。
それを象徴するのが、皆さん大好き『サザエさん』
サザエさんで出てくる食事のシーン。実は食事の時にはお茶は置かれていないことにお気づきですか?お茶の出るタイミングは、食事が終わってテーブルを片付けた後、一服するときに出てきます。
話を戻しますが、なぜ、食事の際に一緒に水分をテーブルに置いてはいけないのかですが、
それは、単純明快。
食事の時に水やお茶を飲むと噛む回数が激減するからです。
顎は、噛む刺激によって成長しやすくなります。
一日3回必ず食事をしますよね。その3回ともに、顎を成長させるチャンスになるんです。できれば、食事の際にお水お茶は用意せず、水分を摂るのは食事の前か、食事の後、お口の中が空っぽになったのを確認してからにしましょう。
その他にも、普段の食卓で歯並びが悪くなることを助長することがいくつかあります。
食事の際に、お子さんの足はテーブルについていますか?
足がブラブラして座っていませんか?足が、地面についていないと、噛む時の力が掛かりにくく顎に力が伝わりにくくなります。
そのため、可能であれば、年齢とともに足の台の高さが変わる椅子を選択したり、足の位置に雑誌などを重ねて足をつくようにしましょう。
その他には、椅子に正座をして座る方法も選択肢の1つです。
さらにさらに、食事の欧米化です。
和食と洋食(特にファーストフード)だと、噛む回数が断然に違います。
食生活の変化によって日本人の咀嚼回数は年々少なくなっていると言われています。
ある、調査だと、弥生時代では一食の咀嚼回数は3990回、鎌倉時代2654回, 20世紀初頭1420回、現代620回。弥生時代から比べて咀嚼回数は1/6に減少しています。
顎の成長も同じように変化して来ています。縄文時代などは、顎ががっしりしている人が多かったことが知られています。そこから、現在に移行するに到って顎が細くなっています。
本日お話ししたように、1日3回必ず食事を摂る中で、これらのことを、まずは実践してみてください。それによって、少しでも顎の成長が促せられれば、歯の矯正が必要なくなるかもしれません。
まだまだ、歯並びを改善するためのちょっとした一工夫、一手間かけることによって顎の成長を促すことができますので、気になる方は、お問い合わせください。