おはようございます。
大垣市今宿のむし歯予防、歯周病予防に力入れる歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。
歯医者さんでの嫌な思い出でよく上がるのは親知らずを抜いたこと。
『腫れた』『痛かった』『熱が出た』などあまりいい話を聞きません。
実際、親知らずはすべての人が抜かなければいけないかと言うとそういうわけではありません。
親知らずを抜く理由は大きく分けて次の3つです。
①親知らずが感染を繰り返している場合。
一度、感染を生じると、再び痛みを伴うことが多いです。特に妊娠を考えている女性は、妊娠すると、つわりなどからお口の中のケアが難しくなる時期が生じることがあります。そのため、妊娠時は妊娠する前より、ばい菌が付いてしまうことが多いんです。もし、妊娠中に親知らずに、ばい菌が付いてしまうと、化膿止めや痛み止めを飲まなくてはいけなくなります。妊娠中は、できれば、お薬は飲みたくないですよね!そのため、抜く必要があれば早めに歯を抜くことをお勧めします。
②親知らずがむし歯になっている、もしくは親知らずによって隣の歯がむし歯になっている、むし歯になるリスクがある場合
親知らずが大きなむし歯になっていて残しておくのが難しい場合は抜歯を行います。治療が可能な親知らずは極力残します。
③矯正などで抜歯を依頼された場合
矯正歯科医より矯正のために抜歯を依頼された場合は、抜歯を行います。
※親知らずに感染などの症状がない歯で矯正医からの抜歯の依頼の場合は、保険診療外となります。
では、抜かなくて良い時はどんな時でしょう。
①完全に骨の中に埋まっていて、感染や、隣の歯に影響を及ぼさないと考えられる場合。
②垂直に親知らずが生えており、噛み合っている場合。
③奥歯がむし歯になって、抜歯をしなくてはならない場合に、親知らずを抜歯した部位に移植する場合
特に③の移植については、患者さんにお話しするとそんなこともできるんですかとびっくりされます。すべての症例に移植ができるわけではありますん。移植に向いている親知らずと向いていない親知らずもあるので、気になる方は、歯を抜く前に一度、受診していただけると、より詳しくご説明します。
親知らず=抜歯ではなく、あらゆる可能性を考慮した上で抜歯をするかどうかを決めることをお勧めします。