おはようございます。岐阜県大垣市今宿の歯医者ハリヨ歯科の院長の長縄です。
今回のテーマは、お子さんが見える親御さんでは一度は起きたことがある、お子さんが地面でこけた時のことです。
特にやっと自分でよろよろ、歩き出す時期によく起こります。
急に泣き出してびっくり、
お口の中を見たら血も出ていてさらにびっくり!!
口の中が血だらけになっていたら焦りますよね。
今回のテーマは、
お子さんがこけて口の中から出血している時の対応法についてです。
まずは、なんで乳幼児の時期ってあんなに転けやすいかご存知ですが?
乳幼児が転びやすい理由はいくつかありますので一部紹介します。
- 発育段階: 乳幼児はまだ筋力や体の制御が未熟なため、バランスを保つことが難しいです。歩行や走行の技術がまだ発達しておらず、体のバランスを崩しやすい傾向があります。
- 探索行動: 乳幼児は成長とともに自分の身体や周囲の環境を探索し始めます。好奇心が旺盛で、物事を触ったり登ったりすることで自己発見を行います。このような行動が転倒のリスクを高めることがあります。
- 発達段階の進行: 幼児期は身体の各部位の発達が不均衡な時期です。例えば、下半身の筋力が上半身よりも発達していることがあります。このようなバランスの偏りが、転倒の原因となることがあります。
- 環境要因: 乳幼児はまだ自分の周囲の環境を正確に評価する能力が不十分です。階段や段差、不安定な地面など、危険な要素がある場所での活動が転倒のリスクを高めます。
- 行動の発展: 乳幼児は成長に伴って自立心や運動能力が発展していきます。新しいスキルや行動を試みる過程で、バランスを崩して転ぶことがあります。
これらの要因により、乳幼児は転びやすい傾向があります。
そして、転んだ時に、顔から倒れてしまうことも多々あり、ヒヤッとする場面をよく目にしませんか?
転倒した際に、特に問題になりやすい部位としては
歯への外傷
歯の打撲:歯をぶつけただけで、歯が割れるなどの症状はない。ぶつけたことにより噛むと痛いや、触ると違和感があるなどの症状がある。→特に治療方法はなく、様子見となることが多い。
歯冠破折:転倒時に直接外力が歯に当たり、歯冠の一部が折れてしまうこと。⇨患児から協力が得られれば容易に修復は可能ですが、子供が小さいと治療は難しく、経過観察となることが多いです。
歯根破折:歯冠破折よりもやや深いところ(歯の根っこの部分まで)で破折している。⇨歯が縦に割れているため、保存(残すこと)することが難しい。抜歯となるケースも多い。
歯の陥入:歯をぶつけた衝撃により、歯が歯茎の中に埋まってしまっ ている状態。場合によっては、元の位置にも出さなければならないことがあります。
歯の脱臼:歯をぶつけた衝撃により、歯が抜けた状態。⇨抜けた歯は、そのまま歯科医院に持ってきてください。
そのまま、戻すことができれば、抜かずに済みます。
持ってくる時の注意点としては、乾燥させないこと。乾燥させないためには、薬局などで売っている生理食塩水につけて持ってきてもらうのがいいです。もし近くにない場合は、牛乳につけてきてもらっても大丈夫です。
歯の亜脱臼:歯をぶつけた衝撃により、完全に抜けてないまでも、抜けかかっている状態です。こういう場合は、無理に口の中を触らずに、そのまま、歯科医院にきていただいてOKです。
これらが、歯への衝撃で生じる外傷です。他にも歯を支える歯槽骨が折れたりなどもありますが、詳しくはまた、別の機会にお話ししますね。
次は、お子さんが転倒時にお口の中を切れてしまうパターンです。
こちらで、一番多いのは上唇小帯と言われる、前歯の上にある筋げ切れてしまうパターンです。
ここが切れると、切れたすぐは結構出血が出るので、親御さんはびっくりして、歯医者にすぐ連絡が来ることが多いです。
その、筋は人によっては、歯並びの影響となることもあるため、外科的に切除をすることもある部位なんです。
そのため、その部位が切れても、お子さんの発育の影響になることは少なく、また、時間と共に、止血されてしてまうことが多く、経過観察を行なっていきます。
多くの方は、歯科医院に到着時にはすでに止血されており、お子さんも、何もなかったように元気であることが多いです。
このように、小さいお子さんの転倒はよくあることではあるので、もし、もし、お子さんがこけて、お口の中から出血があり心配であれば、歯科医院にご連絡ください。