こんにちは、岐阜県大垣市今宿の歯医者、ハリヨ歯科院長の長縄です。
今回のテーマは
”お菓子やジューズの後にうがいをすれば大丈夫は、ほんと!?うそ!?”
についてお話していきます。
ジュースや、アメを舐めてもすぐにうがいをすればむし歯にならないって聞いたことありますか?巷で聞く、まことしやかに囁かれているこのお話を本日は検証していきます。
まず、最初に結論から言いますと、答えは、ある一定の条件をクリアーすれば本当ですが、それをクリアーするためには至難の技。なので、現実的には嘘ということになります。
ある実験をご紹介します。
その実験は、うがいによる口腔内のpHの変化調べてみました。
まず、この口腔内のpHというのは、何かわかりますか?
これはお口の中が酸性にあるのかアルカリ性にあるのかを見るものです。基本的には、お口の中は、何もしていなければ中性にあります。
食事をしたり、お菓子を食べたりすると、その中の砂糖を細菌が食べることで酸性に傾きます。歯は酸性にあるときに歯の成分が溶け出すことでむし歯になりやすくなるのです。
その後、人の唾液の力で酸性に傾いたpHは中性に戻ろうとします。
その中性に戻ろうとする力を緩衝能と呼ぶのですが、多くは30分くらいで元の状態に戻ることがわかっています。しかし、個人差があるため、この緩衝能の力が弱い人はなかなか元に戻らないためにむし歯になりやすくなります。
一度酸性になった、状態でうがいをしたら、早く元に戻りそうですが、実はそうでも無いんです。
実験では、歯磨きが不十分な状態で、3%スクロース液(砂糖)を洗口してpHを下げてから、水で10秒間のブクブクうがいを10秒〜60秒ごとに繰り返しました。
その結果。pHが中性に戻るまでに、平均して15回も洗口しなければなりませんでした。
甘いものを摂取する度に10秒間のブクブクうがいを15回行うのはあまりにも現実的ではありませんね。
そのため、本日の答えは
ある一定の条件をクリアーすれば本当ですが、それをクリアーするためには至難の技。なので、現実的には難しいということになります。
また、それでも食べたいときのPointは
ダラダラ食べない、ダラダラ飲まない!特にペットボトルは蓋を閉めることができるのでちょびちょび飲んでしまいます。
先程も記載したように、食事後に30分経たないと、お口の中のpHが元には戻らないために,
30分毎にチョロチョロ間食をとると、ずっと歯はむし歯の影響を受けることとなり、むし歯になってしまうのです。
極端な話をすれば、一度に大量にお菓子を食べるのと、チョロチョロ食べ続けるのでは、むし歯のみをターゲットにしたならば、一度にたくさんのお菓子を食べた方がむし歯になりにくくなります。
そういったことを意識しながら上手にお菓子を食べれると良いと思います。