お子さんの歯並びが気になる方へ。

2018.03.14

おはようございます。 大垣市、安八、穂積市近郊のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で、無料託児も行っている子育て世代にも優しい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

今日は、お子さんの口周りの異変についてお話しします。私たち歯科医師が、ここ数年、子供のお口の中を見ていると感じることがあります。それは、顎の成長が弱いことが多く、歯並びも悪い子が多いのではないかと感じています。

では、なぜ現在のお子さんの顎の発達が弱いのでしょうか?理由はいろいろあると思います。その中の一つに、お子さんの生活の変化が挙げられます。

まずは、生活スタイルや食生活の変化です。昔は、大家族が多く、親子三世代で一緒に住んでいることが少なくありませんでした。それが現在は、核家族(両親と子供で生活)で両親が共働きの家庭が多くなっています。核家族が悪いとか、共働きがもちろん悪いわけではありません。しかし、生活スタイルの変化により少なからず子供の歯並びに影響を与えていると感じられます。

昔:食事には根菜類が多く、顎を使って食事をすることが多かった。食事中にお茶などの水分はなく、食後に飲んでいた。一緒に食事をする人数も多く、食事の姿勢や食べ方(良く噛むように指摘)を注意してくれる方が見えた。

今:食べ物が欧米化し、柔らかくあまり噛まなくても良いものが増えた。食事するテーブルにはいつでもお茶やお水などがおかれている。一緒に食事をする時間がなかったり、兄弟が多いと、手のかかる一番年齢の小さい子供にだけどうしても手をかけてお兄ちゃん、お姉ちゃんは個人に任せていた。

など一概にみなさんがそうとは限りませんが、患者さんんのお話しを聞いているとこのように変化している方が多くなってきたと感じています。

簡単にお話しすると、噛む回数が減ってことで、歯が並ぶ顎の成長が弱く、歯並びが悪くなってしまうのです。

では、どのように変化をさせていきましょう。

食べ物:根菜類や、噛みごたえのあるものを一品は入れる。おかずなどに入れる野菜は細かく切らずに大きい状態で料理をする。(食べやすく細かく切ると噛む回数が減ってしまいます。)噛ませることを意識しましょう。

飲み物:食事中に水分がテーベルにあると、お口の中が食べ物がいっぱいになったらお水を飲んで流し込んでしまします。僕らはこのことを水洗便所と言います。

この、お口の中に食べ物を入れて、口の中がいっぱいになったら水を飲むのを習慣化していると、噛む回数が激減してしまいます。そのため、水分は食事前もしくは、食事の後に飲むのが良いでしょう。どうしても、食事中に水がなければダメな方は、お口の中が空っぽになったことを確認したのちに水を飲むようにしましょう。

食事の姿勢:姿勢が歯並びに関係あるの?と思われがちなんですが、関係は大ありなんです。さきほどから言っているように、噛むことが大事です。そしてどんな姿勢で噛んでいるかも関係があります。姿勢が悪かったり、足が地面についておらずプラーンプランの状態では噛む力が、弱くなってしまうのです。姿勢や足が安定して初めて、顎に十分な力が伝わります。噛むこともしっかり力を伝え効率良く噛むことが大事なんですね。そのため、食事の姿勢も歯並びに大きく関わってきます。寝ながら食べるのは論外ですが、姿勢を正して食べる、そして、椅子に座って食事を食べる方は、お子さんの足が地面についているか確認してみてください。椅子ではなく床に座りながら食べる方は、正座をしながら食べると良いでしょう。

まだまだ、日常生活で改善できることは沢山あります。

小さい頃から顎を育てていければ、歯の矯正をしなくても歯並びが良くなるかもしれません。噛むということは毎日、毎日行うことです。その毎日のことの重要性を気付くことができるだけで今日からできることも増えます。

何か、心配事がありましたらいつでもご相談ください。

子供の歯ぎしり

2018.03.13

おはようございます。 大垣市、安八、穂積市近郊のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で、無料託児も行っている子育て世代にも優しい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

今日は、よく、親御さんからご質問があることについてお話ししたいと思います。

それは子供の歯ぎしりについてです。皆さんご存知の方も多いと思いますが、歯ぎしりとは寝ている時などに起きる、歯をギシギシ強くこすりあうことです。

夜になると、いつも子供が歯ぎしりをするのですが大丈夫ですか?とよく質問されます。音がひどいと、親御さんも心配されて、ハリヨ歯科に受診されることが有ります。ただ、ほとんどの場合、歯ぎしりをしている本人に、痛みや口が開けにくいなど自覚症状がほとんどありません。

では、なぜ歯ぎしりをするのでしょうか?

それには大きく分けて2つの歯ぎしりの原因があるといわれています。

まず一つ目は精神的なストレスが原因による歯ぎしりです。

年長児になると、親が忙しく、触れ合う時間が持てなかったり、逆に注意することが増え、ガミガミ言ってしまったり、子供の心が満たされない場合が多くなります。そうするとストレスを発散する目的で歯ぎしりをすると言われています。

続いて、二つ目です。かみ合わせの調整を目的として、体が歯ぎしりを起こすと言われています。

かみ合わせの調整?

なんだか難しそうですが、簡単にお話しすると、乳歯が生えそろう前や永久歯が生え始める時期のかみ合わせが完成する途中の状態では、かみ合わせが不安定になります。(永久歯が生え始める6歳以降は永久歯と乳歯が混在する時期にあたるために、かみ合わせが不安定になり調整という意味も含めて歯ぎしりを生じやすくなります。)

いずれにせよ、この時期の歯ぎしりは色々なストレスを発散する目的で歯ぎしりを行っていることが多いのです。そして、先ほど少しお話ししましたが、多くの場合はお子さま自身に痛みなどの自覚症状は有りません。

そのため、小さい時の歯ぎしりは問題視されないことが多いです。

ただし、歯ぎしりが歯や口の機能に影響することもあり、注意深く観察していく必要が有ります。特に、顎がだるい、口の開け閉めがしにく、耳が痛い、歯の噛む面が平坦になっているなどの症状が認められたら、ハリヨ歯科に一度ご相談ください。

顎の痛みなどを自覚したたり、お子さんが食事の時に痛みがある場合は一度歯科医院を受診することをお勧めします。

歯磨きに歯ブラシ以外のものを使っていますか?

2018.03.12
歯磨きに歯ブラシ以外のものを使っていますか?

おはようございます。 大垣市、安八、穂積市近郊のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で、無料託児も行っている子育て世代にも優しい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

皆さんは、歯磨きをする時に歯ブラシ以外の器具を使用していますか?

患者さんとお話をしていて、歯ブラシ一本でむし歯や歯周病と戦っている方はまだまだ多くいることを感じます。

患者さんの中には、歯ブラシ以外に他の器具があることすら知らない方や、フロスや歯間ブラシは年を取ってから使う器具であると、勘違いされている方々がいます。実はそうではないのです。

歯磨きに使用する器具は主流なものとして3つあります。それぞれ、使う場所や用途が違います。今回はその歯磨き器具についてご説明させてただきます。

まずは、このブログでもなんども取り上げている、歯ブラシについてです。

歯ブラシが磨ける部分は歯の表面の部分と咬合面です。

しかし、歯ブラシだけでは磨きにくい部分もあります。

それは歯と歯の間の部分(歯と歯が接している部分:隣接面)と歯の根っこの部分です。

歯と歯の間の部分の磨き残しがあると、その歯と歯が当たっている部分からむし歯になりやすくなります。この部分のむし歯になりやすいのは中学生くらいからなりやすくなります。砂糖を含んだジュースやカフェオレ、スポーツ飲料、あめやグミやチョコレートなどのお菓子などがそこに長時間残ってしまうためにむし歯になってしまいます。それらを改善するためには、デンタルフロスを使用するとむし歯になりにくくなります。

デンタルフロス=糸ようじのことです。

このフロスを歯と歯が当たっている部分に挿入し前後運動をすることでその間の食べカスを除去することが目的です。本来、お子さんの乳歯の歯の場合は、歯と歯の間に隙間があります。しかし、最近のお子さんは顎の成長が弱くその隙間が少ない子も多いです。そういうお子さんにもこのフロスを使用することをハリヨ歯科ではお勧めしています。しかし、お父さんお母さんがフロスを使用していない状態でお子さんにフロスを行うと力が強すぎてお子さんが痛みを訴え次からやってくれなくなるためにお子さんにやる前に、お父さんお母さんに覚えてもらうことから始めます。

最後に歯間ブラシの使用です。

年齢を重ねるにつれて歯を支える骨が徐々に下がっていきます。そうすると、今まで骨に埋まっていいて見えていなかった歯の根っこの部分が露出してきます。この、本来骨に埋まっていた歯の根っこの部分はむし歯にも弱いので注意が必要です。また、歯周病が進行しているにもかかわらず未治療の場合、歯茎は腫れ上がっているために、骨が下がっていることに気づかず気づいたらむし歯になっていることも少なくありません。

そのため、歯周病が始まり出したらこの歯間ブラシを使用することを推奨しています。

歯間ブラシにはそれぞれサイズがあります。人によって適したサイズが違いますので、サイズが大きすぎれば歯茎を傷める原因になりますし、小さすぎると磨けていない可能性があります。

いずれの清掃器具も、使い方を知らなければ歯茎を痛めつける原因になってしまいますので、一度歯科医院に受診し相談してみてください。

むし歯は遺伝する?の嘘!?ほんと!?(後編)

2018.03.10

おはようございます。 大垣市、安八、穂積市近郊のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で、無料託児も行っている子育て世代にも優しい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

今日は昨日に引き続き、むし歯は遺伝する?の嘘!?ほんと!?(後編)をお話しします。むし歯は遺伝する本当の半分についてお話しします。

遺伝と関係するものとしては、お子さんの歯並び、歯の構造、歯の質、唾液についてです。歯並びが悪いと当然歯磨きが難しくなります。そうすると、磨き残しの部分が生じむし歯になってしまういます。直接的な問題ではありませんが、そういった意味で、歯並びもむし歯の原因の一つになります。

他には唾液についてです。唾液には色々な効果があります。そのなかでむし歯に関係するのが、唾液の緩衝の、唾液のPH、唾液の量などです。

唾液の緩衝能とは

唾液のPHは通常6.8にあります。そこで砂糖を食事をすることで、むし歯菌が砂糖を食べ、酸性の物質を出します。そうすると、お口の中が酸性に傾き、歯が溶けやすくなりむし歯が発生、進行していきます。この、酸性の状態から中性に戻す力を緩衝能といいます。この、緩衝能の力が弱いと酸性の状態からなかなか、PHがあがらないためにむし歯になりやすくなります。

唾液のPHは先ほど緩衝能でもお話ししましたが、お口の中の基本となるPHが酸性よりにあると、むし歯になりやすくなります。

最後に唾液の量です。前回お話しした通り、寝ているときは唾液量が減り細菌が繁殖しやすくなることをお話ししました。そのため、唾液の出る量が少なければ少ないほどむし歯になるリスクも上がっていくのです。

唾液の性質についてはどこまで遺伝性があるかはしっかりとしたことはまだわかってきていません。しかしながら、なんらかの関連性はあると思います。

では、実際に自分のお子さんの唾液がむし歯になりやすいかどうかを調べる方法があることをご存知ですか?

先ほどお話しした、唾液の緩衝能、唾液のPH、唾液の量、前回お話しした、むし歯菌の量を調べることができます。検査は簡単です。唾液を少し集めて培養するだけで値が出ます。

ハリヨ歯科では、むし歯になってから治療するのではなく、なぜ、むし歯になったのか、どうしたら再びむし歯にならないのかを一緒に考えることで、むし歯や、歯周病にならないための予防を啓蒙しています。

ハリヨ歯科と一緒にむし歯0を目指しましょう!

むし歯は遺伝する?の嘘!?ほんと!?(前編)

2018.03.09

おはようございます。 大垣市、安八、穂積市近郊のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で、無料託児も行っている子育て世代にも優しい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

みなさん、むし歯は遺伝すると思いますか?お父さん、お母さんがむし歯が多いから私も遺伝でむし歯が多いのっという話を患者さんから聞いたことがあります。では、実際にはどうなんでしょう?

ズバリ、遺伝するの半分は本当で半分は嘘です。

半分ほんとで半分嘘ってどういうこと?

まずは半分の嘘からお話しします。

むし歯になる原因は幾つかあります。そのなかで大きく分けて3つに分けられます。まずは、むし歯菌の数です。

むし歯菌の数が多ければ、むし歯になりやすいのは誰でも想像がつくと思います。そのむし歯菌の数は人によって違うことはご存知ですか?では、なぜむし歯菌の数が人によって違うのでしょう?それは、むし歯菌がどこから来て、どのように増えるかを考えればわかりますし、むし歯菌を増やさない方法もわかってきます。そもそも、むし歯菌は歯周病菌と同じように感染症なのです。簡単に言えば、むし歯菌は人から人へ移るということです。

そのため、お父さんやお母さんにむし歯が多くある家庭では、注意をしないとお子さんにむし歯菌が移りむし歯になりやすくなってしまいます。では、どうやって、むし歯はお父さん、お母さんから移るのでしょう。よくあるパターンは、食事の際に同じ箸を使ったり、同じスプーンを使ったり、ペットボトルの飲み回しなど普段何も考えないで行っていることが原因でお子さんにむし歯菌を移しているかもしれません。では、そもそも、むし歯菌はどこに存在しどうやって増えるのか。それは、歯についた磨き残しの部分や、むし歯の中でむし歯菌は増殖します。その為、お子さんをむし歯にしない為には、まずは、お父さん、お母さんのむし歯治療やお口の中の環境を良くすることが重要なんです。以上のことから、むし歯菌は遺伝ではなく、むし歯菌の数を減らす、うつさないことは可能となるわけです。

次に、むし歯の原因となるのは、砂糖の存在です。

砂糖はいろんなところに使われています。みなさん1日にとって良い砂糖の量て知っていますか?おおよそ20gと言われています(体重や年齢によります。)。その20gって多いともいますか?それとも少ないと思いますか?

では、実際に日常的にとっているもので見てみたらどうでしょうか?

お子さんに人気の乳酸飲料や、炭酸飲料の500mlのペットボトルにどれほどの砂糖が入っているかわかりますか?ものにはよりますが、50g以上入っていることも良くあります。50gって言ってもピンとこないかもしれません。500mlのペットボトルに実際砂糖を入れてみてください。びっくりするくらい砂糖が入っていることに気づくと思います。

知らないうちに砂糖をたくさん摂取していることに気づいていない方がたくさんいます。砂糖を多く摂取すればするほど、むし歯のリスクが上がります。

ここまでが、むし歯は遺伝する嘘の半分です。

むし歯が遺伝するの半分の本当はまた、明日記載します。楽しみにしていてください。

お子さんの仕上げ磨きする時間がない!!

2018.03.08

おはようございます。 大垣市、安八、穂積市近郊のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で、無料託児も行っている子育て世代にも優しい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

皆さんはお子さんの仕上げ磨きはされていますか?子育て中のお母さんの1日はあっという間です。朝起きて、洗濯して、ご飯作って、保育園に送って、仕事をして、お迎えに行って、ご飯作って、お風呂はいってあっという間に1日が過ぎます。ましてや、2人、3人も子供を育てているお母さんにとっては、仕上げ磨きの時間を作るのは至難の技です。

しかし、自分で磨けないお子さんに親御さんが仕上げ磨きをしないと、お子さんがむし歯になるリスクはグーンと上がります。

そこで今回は、上手に仕上げ磨きをするコツをお教えします。

まずはどのタイミングで歯を磨くのが良いかです。むし歯に一番なりやすい時期は、唾液の量が一番減る睡眠中です。唾液の量が減少することで、口腔内のむし歯菌が増えるため、むし歯のリスクが高くなるのです。そのため、就寝前の歯磨きが一番重要になります。お昼寝をする2〜3歳児はお昼寝の前には可能であれば仕上げ磨きをしてあげると良いですね。

次に、磨く順序についてです。ご自身の歯磨きも同様ですが、歯磨きする順序を決めておけば、磨き忘れる部位もなくすことができます。①下の奥歯②上の奥歯③かみ合わせの奥歯④かみ合わせの前歯⑤かみ合わせの前歯⑥上の前歯の裏側⑦下の前歯の裏側という順序で磨くことを意識してみてはいかがでしょうか。

ついで、磨く場所です。寝室では暗くなってしまうので可能であれば電気の明るい部屋で仕上げ磨きをすることをお勧めします。お口のなかが見えない状態で歯を磨くと磨き残しが生じてしまいます。

磨く体勢は、可能であれば寝っ転がって仕上げ磨きをすると良いでしょう。その時の親御さんの体勢はあぐらをかいてそこにお子さんお頭が入ると、お子さんお顎が上がることで、お口のなか全体を見ることができるため、しっかり見て仕上げ磨きができます。見えてない状態で仕上げ磨きを行うと、粘膜や歯茎に歯ブラシが当たって痛がり、それが続くとお子さんが仕上げ磨きの時間が嫌になってしまいます。

最後に子供の年齢によってむし歯になりやすい部分が変わってくるので、その部位を意識しながら磨くと効率的に磨くことができます。特に4〜5歳では奥歯の歯と歯の間がむし歯になりやすいため、歯ブラシの毛先が歯と歯の間に入っていることを確認して磨きましょう。また、余裕があればフロス(糸ようじ)を使うとなお良いです。

お子さんのことで、何かお困りごとなどありましたらご気軽にご相談ください。

なぜ、6歳臼歯はむし歯になりやすいのか。

2018.03.07

おはようございます。 大垣市、安八、穂積市近郊のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で、無料託児も行っている子育て世代にも優しい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

みなさん6歳臼歯という言葉を聞いたことがありますか?

その名の通り6歳頃に生え始める永久歯(第一大臼歯)のことです。そして、この6歳臼歯が他の永久歯に比べてむし歯になりやすいから注意が必要です。では、なぜ6歳臼歯はむし歯になりやすいのでしょうか?それには幾つかの理由があります。

①歯が生え始めてから歯が噛み合うまでの時間が他の永久歯に比べて非常に長いこと。

歯は噛み合うことで自浄作用と言って、食べカスなどの汚れを自分で取ることができます。しかし、6歳臼歯の生えたては噛み合う歯がないために残った歯にはべっとりと食べカスがついてしまいます。食べカスがつくことで、食べカス内の砂糖をむし歯菌が食べることで酸を出しむし歯になりやすくなります。

②歯が生え始めても一部分に歯茎が覆いかぶさっている時間が長い

6歳臼歯は乳歯に続いて出てくる歯ではないので、生える前は歯茎に覆われています。6歳臼歯が生えてくる時期になると、歯茎を突き破って萌出(歯が生えること)してきます。そのため完全に萌出しきるまでは歯の頭の一部分に歯茎が被ってしまい清潔にすることができずにむし歯のリスクが上がります。

③乳歯の奥に生えてくるので保護者が気づきにくい

先ほどお話した通り、6歳臼歯は乳歯との生え替わりではないので、意識してお口の中を見ないと萌出していることに気づかないこともあります。そうなると、歯磨きもおろそかになりやすいためむし歯になりやすい。

④6歳臼歯は咬合面(歯と歯が噛み合う溝の面)の溝が深く食べカスがたまりやすくそこからむし歯になりやすい。

以上のことが、6歳臼歯がむし歯になりやすい原因です。

また、上の6歳臼歯より、下の6歳臼歯の方がむし歯になりやすいので注意が必要です。また、最初に生えてくる6歳臼歯や、前歯の永久歯は乳歯の時のお口の中の環境から非常に影響されやすくなります。乳歯の時にむし歯が多い子は、むし歯になりやすいということです。そのため、生えてから慌ててケアをするのではなく、乳歯の時からお口の中の環境を整える習慣を身につけることが重要です。

最後に6歳臼歯の歯磨きのワンポイント。

生えたばかりの状態では、なかなか、上手に磨けません。奥歯を磨く際は歯ブラシを正面から入れるのではなく口角に沿わせて横から歯ブラシを入れて磨くと磨きやすくなります。

実際、文章を見てもなかなか、理解しにくいことはあると思いますので、一度現在のお口のなかの状態をチェックするとともに歯磨き指導を受けてみてはいかがでしょうか?

 

上手なおやつの選びかた。

2018.03.06

おはようございます。 大垣市、安八、穂積市近郊のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で、無料託児も行っている子育て世代にも優し歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

皆さんはお子さんのおやつはどのようにして選びますか。お子さんが好きなおやつ?キャラクター?砂糖が少ないもの?なんとなく?

むし歯ができる原因を考えると、むし歯の栄養となる砂糖は悪者のように思われがちです。確かに、砂糖はむし歯の栄養になるため砂糖をとればとるほどむし歯のリスクは上がります。しかし、それをお子さんから遠ざけようとすればするほど、親の目の届かない中学生くらいになった時に、欲求を爆発してしまう可能性があります。そのため、砂糖とも上手に付き合っていくのが良いでしょう。

お菓子はお子さんにとっても、大人にとっても楽しみの一つですよね。

おやつの種類によっても、むし歯になりやすい、なりにくいが違うことをご存知ですか?

お菓子がむし歯を作りやすいかどうかは、次の4つによって決まってきます。

①歯垢を作る力

ご飯や、お菓子の後に歯磨きをせずに寝てしまった時、朝起きたら、歯がぬるっとしたものが付いていることはありませんか?それが歯垢です。歯垢がたくさん付いていればいるほどむし歯になりやすくなります。歯垢が付きやすいものとは何か、それは、ネバっとした食べ物です。そのため、粘着質の付いたら離れないようなものはできるだけ避けるのが良いでしょう。

②酸を作る力

酸とはむし歯菌が砂糖を食べることによって作られるものです。そのため、酸が多く出る食べ物とは、砂糖がたくさん入った食べ物のことです。

③食べている間に作用する力

食べている間に作用する力とは、食べる時間が長ければ長いほどむし歯になるリスクは高くなります。そのため、できるだけ短時間でお口の中から無くなるようなお菓子を選択すると良いでしょう。

④食べ終わってからも口の中で作用する力

最後に食べ終わってからも口の中に作用するものです。これは、ネバネバして歯にくっつきやすいものは、歯にこびりついて、なかなか取れないためむし歯のリスクが高くなります。

このような4つの特徴を全て持っているものは、非常にむし歯のリスクが高いといえるでしょう。

むし歯菌が好きなお菓子best3は

①キャラメル

②アメ

③ハイチュー

良く子供が好きそうなものが全てランクインされていますよね。今まで食べていたものをこれから親の都合で全て取りやめにすることは、子供も、親もストレスですよね。

小さいお子さんも3歳くらいになれば、良いこと、悪いことが理解できるようになります。そのため、ハリヨ歯科では、特にむし歯のリスクの高いお子さんには、カウンセリングルームでお子さんに向けて20分程度むし歯について、砂糖についてお話しさせていただいています。実際、私たちが真剣に砂糖のお話しをすると、お子さんもそれを理解して、自分から、食べる量を減らしたり、パタリと止めてくれる子が多くいます。重要なのは、お子さんにお話しすることだとハリヨ歯科は考えています。

育児や、食事、むし歯のことなどで悩まれている方は、ぜひ一度ハリヨ歯科に相談しに来てください。ハリヨ歯科のスタッフ一同全力でサポートします。

いつから、歯磨き粉は使えば良いの?

2018.03.05
いつから、歯磨き粉は使えば良いの?

おはようございます。 大垣市、安八、穂積市近郊のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で、無料託児も行っている子育て世代にも優し歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

今日は、よく患者さんから質問がある、『いつから歯磨き粉を使えばいいですか?』についてお話ししたいと思います。

どの歯磨き粉にするかは、歯磨き粉の種類によります。フッ素の濃度がどれくらい入っているか、歯磨き粉に発泡剤が含まれているかどうかによります。

まずは、うがいが出来るかどうかによります。

うがいができないような低年齢時には、高い濃度のフッ素が入った歯磨き粉は基本的には使用できません。ここでいう高い濃度とは、歯科医院でしか購入できない950ppmF(歯磨き粉にフッ素がどの程度入っているかを表す数値)以上の濃度が入った歯磨き粉のことを言います。普通に薬局で売っている歯磨き粉は、先ほどの濃度の値で500ppmF以下でしか売られていないため、うがいのできないお子さんの場合に濃度的には問題ありません。しかし、薬局で売られている歯磨き粉には泡立つ作用がある発泡剤と言われているものが含まれています。この発泡剤があると、歯磨きを開始してすぐにお口の中が泡だらけになってしまいます。泡だらけになってしまうと、まだ磨けていないのにお口の中がさっぱりしてしまい、磨き残しがあるままで、歯磨きを終了してしまう原因になります。(これは大人にも言えることで可能な限り発泡剤が含まれていない歯磨き粉を選択しましょう!)

うがいができないお子さんには、500ppmFの濃度のフッ素が入っていて、発泡剤が入っていない歯磨き粉がbestです。ハリヨ歯科では、発泡剤が入っておらず、フッ化物濃度が500ppmFのジェルタイプの歯磨き粉を用意しています。

では、うがいができるお子さんに対しての、歯磨き粉の選択についてはどうでしょうか?基本的には、先ほど説明した、うがいができない子への歯磨き材の選択方法とほとんど同じです。大きく違うのはフッ素の濃度です。うがいができるお子さんの場合は、むし歯予防をする上でも950ppmF以上を濃度のものを選択することが望まれます。その際にも、なるべく泡立ちにくいものを選択するのが良いでしょう。また、患者さんの中には、現在、もしくは今までむし歯治療の経験が複数歯ある場合は、より、フッ素濃度の高いものを選択することをお勧めしています。日本では、昨年までは995ppmFまでのフッ素濃度のものしか、歯科医院でも販売できませんでした、しかし、昨年より、1450ppmFのものも、販売が可能となりました。そのため、昨年からは、ハリヨ歯科に通院中のお子さんで、むし歯のリスクが非常に高い方はこの、1450ppmFのフッ化物をご説明させていただきます。しかし、この歯磨き粉も5歳以上からしか、処方はできないため5歳以下の方は、今まで通りの995ppmFの歯磨き粉を処方しています。

何か、わからないこと、疑問点などありましたら、ハリヨ歯科のスタッフまでお声掛けください。

 

歯ブラシはどうやって選ぶ?

2018.03.04
歯ブラシはどうやって選ぶ?

歯の豆知識についてお話しします。

今日はみなさんに歯ブラシについて説明したいと思います。日本人は歯磨きが好きな人種とよく言われます。そのために、一日2〜3回磨く人が7割いるとの報告があるほどです。しかしながら、残念なことに、歯磨きをしていても歯周病が進行していたり、むし歯にすぐなってしまう方もいるのではないでしょうか。そもそも、むし歯や歯周病になってしまう原因はいくつかありますが、今日は毎日のケアに使用する歯ブラシについてご説明していこうと思います。

みなさんは、歯ブラシはどこで購入されていますか?実際、ハリヨ歯科に初診で来られている患者さんに聞いたところ9割は薬局で買われています。

上の写真は、ハリヨ歯科の近くの薬局で撮影した歯ブラシの陳列棚です。う〜ん。すごい数の歯ブラシが並んでいますね。100種類くらいはあるでしょうか?みなさんは、ここから、どうやって歯ブラシを選びますか?値段ですか?硬さですか?毛の数?薬局の人に聞く方もいらっしゃると思います。

でも、待ってください。自分のお口の中の状況がわからないのに店員さんにどんな歯ブラシを選んでもらうのでしょう?正直、歯科医師の私が購入したとしても、自分にあった歯ブラシかどうかは判断できないと思います。なぜなら、歯ブラシはパッケージに入っており実際に手で触ることができないからです。歯科医師でさえ自分にあった歯ブラシがわからないのに、患者さんが自分にあった歯ブラシを探し当てるのは宝くじを当てるのと同じくらい難しいのではないでしょうか?

ハリヨ歯科にも歯科医院でしか購入できない歯ブラシが置いてあります。実際、院長を含めたスタッフ全員がその歯ブラシを使用しています。院長の私は、ここ10年ほどはずっとその歯ブラシを愛用しています。他の歯ブラシでは、汚れが落ち切らず、歯を磨いた後も口の中がすっきりしないからです。

ハリヨ歯科では、患者さんに自宅で使用している歯ブラシを持参していただき、それを使用して歯磨き指導を行っています。その際に、薬局で買った歯ブラシを使用して汚れの除去を行うのですが、毛先にコシがなかったり、形状の問題などから全然汚れが落ちないことも多々有ります。しかし、その歯ブラシを、交換しただけで、汚れが落ちるスピードが全然違うのです。

汚れの除去の効率が全然違うからです。当院で処方している歯ブラシは、男性、女性、高齢者、歯周病治療、歯周病予防、むし歯予防なのかによって10種類の歯ブラシが用意されています。それぞれのお口の中の状況によって、お口にあった歯ブラシを処方させていただいております。きになる方は、是非、相談してみてください!

最後に歯ブラシを選ぶポイントは、ヘッドの大きさ、毛先の構造、毛の硬さです。患者さん一人一人あう歯ブラシは違います。同じ方で初診時と1週間後でも歯ブラシの種類を変える必要があることもあります。歯ブラシから、お口の意識を変えていきましょう!