食生活と歯

2018.02.21
食生活と歯

おはようございます。

大垣市、今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で託児もご利用できる、子連れにやさしい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

みなさん、お口の中の状態が食生活と大きく関係することはご存知でしょうか?むし歯をつくらないためには磨き残しのない歯磨きを行うことだけではなく、どんなものをどのように食べるのかという食生活はとても重要です。

 

現在ハリヨ歯科に通院していただいている80歳の男性の実際のお話です。80歳を越えもご自身の歯が20本以上しっかり残っておられ、先日大垣市から“8020”の表彰(80歳で20本の歯が残っておられる方への表彰)を受けられました。

 

この方は最初むし歯を治して欲しいとのことでハリヨ歯科にご来院されました。お口の中を確認すると、小さなむし歯が多数見つかりました。

お聞きしていくとハリヨ歯科開院前にも定期的に歯科医院での検診を受けておられたそうで、これまではそんなにむし歯ができたことはなかったそうです。なぜ小さなむし歯がこのように一気に多数できてしまったのでしょうか。

 

ハリヨ歯科では初診時に全身のことを含めて問診させていただきます。

これは一見関係ないように思われるご病気でも歯科治療に関わることが多いからです。また、安全管理のため全身状態を把握した上で治療することが望ましいためです。

 

その際に、3年前に胃癌により胃の1/3を摘出する手術を受けておられたことを把握していました。胃の大きさが1/3になるということは一度に多くは食べることができなくなります。

 

これを踏まえた上で、むし歯がたくさんできてしまった原因について患者様と考えました。

食生活についてお聞きしていくと、胃の手術をしてから一度に食べられる量が減ったため、少しでもカロリーをしっかりとった方がいいのではというお考えから患者様の息子さんからできるだけ甘いものを食べるようにとの助言があったそうです。またご自身の畑で色々な種類の豆類を栽培されており、それをご自身で甘納豆をつくられるそうです。それを食べるのが楽しみだということも教えてくださいました。

消化器外科の主治医の医師からもちょこちょこ食べるように指導があったそうです。

 

このお話から、過去にはそれほどむし歯ができなかったこの患者様が、ここ最近でむし歯が多数発生した原因が明らかになりました。

 

3年前の胃の手術後から、“甘いもの”を“ちょこちょこ”食べるようになったという食生活の変化によりむし歯が多発したのです。

 

この患者様は自己管理をする意識がとても高い方で、むし歯の成り立ち、ご自身の現状についてお話すると、それに対して前向きに改善するよう努力されます。

今後もハリヨ歯科はこの患者様の“お口からの全身の健康”を守るため力を尽くしたいと思っています。

 

今回は胃の手術による食生活の変化でしたが、他にも食生活が変化することは往々にしてあります。

今までは大丈夫だったのに・・・ということがないよう、一人一人の患者様の生活背景に寄り添ったお話ができるようハリヨ歯科は努めています。

 

インプラントの良いところ、悪いところ。

2018.02.20
インプラントの良いところ、悪いところ。

おはようございます。

大垣市、今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で託児もご利用できる、子連れにやさしい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

前回に引き続き第三弾、歯を抜いた後にどうやって補うかについてお話ししていきます。前回、前々回は入れ歯、ブリッジについてお話ししましたので、今回はインプラントの良いところ悪いところについてです。

みなさん、インプラントとはどんなものかご存知ですか?一度は聞いたことがある方が多いとおもいます。

インプラントとは、簡単にお話しすると、歯がなくなってしまった部分の骨に、人工的な歯の土台となるネジを打ち被せ物を被せるものです。

インプラントの良いところ

①他の歯を削らなくて良いこと。

ブリッジとは違い、インプラントは自分の歯と同じように単独で機能することができるため、他の歯を削るなどの負担を求めなくて良くなります。

②隣の歯に負担がかからないこと。

入れ歯の場合は、無くなった歯の隣に針金がかかるために、つけたり外したりする際に、少なからず残った歯にダメージが生じます。インプラントは他の歯に負担を求めなくて良いので、周りの歯を守ることもできます。

③取り外しをしなくて良い。

ブリッジと同様に取り外しをする必要がありません。

④違和感がない、自分の歯と同じような感覚で噛むことができる。

インプラントの悪いところ

①自分の歯と同じようにインプラントも歯周病になります。

患者さんの中には、インプラントは一生ものだと思われている方がいらっしゃいますが、実際は、インプラントは体にとっては異物と認識されてしまいます。そのため、手入れをしっかりしていかなければ、自分の天然の歯と同じように歯周病になって、抜けてしまうこともあります。むしろ、インプラントは先ほど説明した通り、異物であるので自分の本物の歯よりも、丁寧にブラッシングやケアをしていかないと歯周病になりやすくなるので注意が必要です。

②手術が必要

インプラントの手術は、局所麻酔を行っての手術が必要となります。

インプラントを埋める骨の状態にもよりますが、それほど大掛かりな手術でもありません。術後の痛みや腫れも、多くの症例ではあまりないことが多いので、手術後に患者さんからもう終わったの?と言われることもよくあります。

③自費診療

インプラント治療は保険診療外のため、自費診療になります。

これまで、説明した入れ歯、ブリッジ、インプラント、それぞれに良いところと悪いところがあります。患者さんの歯の状態や、歯を支える骨の状態などからどれが患者さんにとってベストかは変わってきます。

ハリヨ歯科では、すべての治療法を十分に説明した上で、治療方法を決めていきます。何か、お困りごとなどありましたら、ハリヨ歯科にご相談ください。

ブリッジの良いとこ、悪いとこ

2018.02.19
ブリッジの良いとこ、悪いとこ

おはようございます。

大垣市、今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で託児もご利用できる、子連れにやさしい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

前回に引き続き今回も歯を抜いた後にどうやって補うかについてお話ししていきます。前回は入れ歯の良いところ、悪いところでしたので、今回はブリッジの良いところ悪いところについてです。ブリッジとはどんなものかご存知ですか?

簡単にお話しすると、なくなってしまった歯の隣の歯を削って、詰め物をしていくものです。隙間の空いた部分を橋のように作っていくためにブリッジと言います。

ブリッジの良いところは、

①取り外しがないので普通の歯と同じように違和感がない

②噛む力は通常の自分の歯と同じ程度噛める。

ブリッジの良くないところは、

①取り外しができないので、歯磨きが不十分だと再びむし歯になる可能性や、 歯周病が進行する可能性が有ります。

②健康な歯を削らなければいけない可能性があります。

ブリッジをするということは隣の歯を削って、型取りする必要があります。そのため、少なからず健康な歯の一部分を削らなければなりません。

③本来は3本の歯で支えていたが、真ん中の歯がなくなったことにより、2本で支えなければいけなくなり、負担がかかる

などがあります。

一昔前は、歯が抜けた後、治療をしたことがない隣の歯を削ってブリッジにすることが良くありました。しかし、健康な歯を削ることにより、歯の寿命が短くなるため、現在は、極力削らないようにすることが増えてきました。

健康な歯を削ることで歯の寿命が短くなる?と思われたかもしれません。

皆さんは、歯医者で入れた被せ物は一生ものだと思っていませんか?実はそんなことはないんです。インプラントでさえ一生ものではありません。(一生使える場合もあります。)被せ物であれば、メインテナンスが行き届いていないと、被せ物と自分の歯の境目から再びむし歯になってしまうことがあります。インプラントはむし歯になるわけではありませんが、自分の歯と同じように歯周病になってしまいます。

このように、一度削って直した歯は再び、むし歯になるリスクがあります。そのため、健康な歯はできるだけ削らずに、一生涯治療しないのがbestなのです。

そのために、場合により患者さんが希望されても、意に添えないこともあります。その際はハリヨ歯科では、患者さんに十分説明した上で治療方針を決定していきます。少しでも、不安なこと、悩み事などありましたらご気軽にご相談ください。

大垣市、今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で託児もご利用できる、子連れにやさしい歯医者さん、ハリヨ歯科。

入れ歯のいいとこ、悪いとこ

2018.02.18

おはようございます。

大垣市、今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で託児もご利用できる、子連れにやさしい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

むし歯や、歯周病などなんらかの理由で歯を抜いてしまった後に、なくなった部分に、なんらかの処置で補わなくてはなりません。

よく、患者さんから抜いた後、抜きっぱなしにしたらどうなりますか?と聞かれることがあります。抜きっぱなしにしておくと、いろいろな弊害が生じてきます。

①噛みにくい

本来あるべきところに歯がないため、食べ物を噛むときに食べ物がはがない部分

に逃げてしまい噛みにくくなります。

②歯抜けの状態になり見た目が悪い

奥歯なら見た目的にはわかりにくいのですが、前から4番目くらいの歯までは笑ったときに見えるので、見た目的に歯抜けな状態になってしまいます。また、歯がないことで、笑うときの見た目が気になり、ぎこちない笑い方になってしまうこともあります。

③隣の歯が抜いた部分に倒れこんでくる

歯が抜けた部分を長期的に放置していると、隣り合う歯が、抜いた部分に倒れてきてしまい斜めになってしまうことがあります。歯が斜めになることで、噛み合わせがおかしくなったり、歯周病が進行しやすくなります。

④今まで噛み合っていた反対の歯が、噛み合う部分がなくなってしまうことで、歯が伸びてきてしまう。

歯がなくなった後、長期的に放置していると噛み合う歯がなくなってしまうことで、反対の歯が伸びてきてしまいます。何年も放置している方で、数年ぶりに歯医者に受診した場合に、歯が伸びて抜けてなくなった部位のアゴまで触れてしまうくらい歯が出てきてしまうこともあるのです。そうなった場合は入れ歯を入れるスペースなどがなくなるため、噛み合う歯の神経を取ってはの高さを整える必要が出るためそのときは、治療期間も、費用もかかってしまいます。

以上が大まかな歯を抜いた後に放置した場合についての注意点です。

では、抜けてなくなった場所はどう補えば良いでしょう?

ハリヨ歯科で患者さんに説明する抜けた部分を補う方法は、①入れ歯、②ブリッジ③インプラントの3つです。

今回はその中で①の入れ歯についてお話しさせていただきます。

まずは、入れ歯のいいところ!

①取り外しができるので、入れ歯も歯を抜いた隣の歯も綺麗に掃除ができる。

②歯を削ったり外科的な手術が必要にないこと

次に入れ歯の悪いところ

①入れ歯の下や、針金に食事の後に汚れがたまりやすい。

②針金があり見た目がイヤ

③噛む力が、自然の歯と比べて弱い

④取り外しをしなければいけないことと、毎日洗わなければいけない

などではないでしょうか?

この中で②の見た目に関しては、特殊な入れ歯を選択すれば針金がない入れ歯もできますのでご興味がある方はスタッフまでお声掛けください。

ハリヨ歯科では、患者さんになっとくして選んでいただくために、あらゆる選択肢のお話しをさせて頂き、患者さんに理解していただき患者さんに決断していただくように心がけています。ハリヨ歯科に通っていただいているからこそ、後から後悔しないように、ご自身の歯に興味と責任を持ってもらい、いつまでも健康な歯と、健康な身体でいつづけることができるようにこれからも情報を伝えていきます。

何か、お困りごとなどありましたら気軽にご相談ください。

キシリトールガムってしってますか?

2018.02.16
キシリトールガムってしってますか?

おはようございます。

大垣市、今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で託児もご利用できる、子連れにやさしい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

みなさんキシリトールって知っていますか?

コンビニや薬局でよくキシリトール入りガムや、キシリトール入りチョコとか見たことがあると思います。

でも、キシリトールって何って聞かれても・・・。

『?』

『歯にいいもの』くらいでよく分からないと思われている方が多いと思います。

そこで今日はキシリトールについてお話ししたいと思います。

キシリトールとは、砂糖の代わりとなる甘味料のことです。

むし歯は、むし歯菌が存在し、そこに砂糖があるとできます。

この砂糖の代わりとなるものがキシリトールです。キシリトールは砂糖と同じくらい甘みがあるのですが、むし歯菌はキシリトールを食べてもむし歯を作ることができません。それどころか、むし歯菌はキシリトールを砂糖と間違って食べてしまいます。しかし、むし歯菌にとってキシリトールは栄養がないため、むし歯菌が弱ってむし歯菌が少なくなるため、むし歯にもなりにくくなります。

当院にもキシリトール入りの商品は幾つかあります。

まずは、キシリトールガムです。普段、コンビニでもキシリトール入りガムは見かけると思います。しかし、コンビニで売っているキシリトールガムと、ハリヨ歯科で売っているキシリトールガムは大きく異なります。

大きく異なる理由は、キシリトールがどれだ
け含まれているからです。コンビニなどで購入できるガムはキシリトールが50%以下であることが多いんです。では、残りの50%は何が入っているんおでしょうか?砂糖の代わりとなる甘味料はキシリトールの他にもあります。しかし、むし歯の発生や、進行を防げるのはキシリトールだけです。そのため、できる限り、キシリトールの含まれている量が多いほど歯にとっては良いのです。

ハリヨ歯科で販売しているキシリトールガムはキシリトール100%です。(100%のものは、歯医者さんでしか購入できません。)同じ効果のガムを噛むなら、より濃度の高いものを選択し、効率良くむし歯予防をすることをお勧めします。

では、キシリトール入りガムの食べ方についてお話
しします。
まずはキシリトール100%のものを使用しましょう。

1日3回、一粒を毎食後に食べ、さらに歯磨きの前に食べると効果的です。むし歯になりやすい方や、積極的にむし歯を予防したい方は、1日5回毎食後と、間食後、おやすみ前に一粒食べることをお勧めします。

一度にたくさん噛むより、1日に何度かに分けて噛む方が効果的です。

キシリトールの成分はおよそ数分で流出しますが、よく噛んで唾液をたくさん出すこともむし歯予防には大切です。ですから、ガム
を噛んでから5〜10分は噛むことをお勧めします。
キシリトールを食べ始めて2週間ほどで歯垢が減り始めます。、3ヶ月が立つとむし歯になりにくくなると言われています。でも、やめてしまし、しばらくするとむし歯菌の数が増え始めむし歯になる危険性が高くなってしまいます。そのため、毎日続けて噛むことが大事になります。

ハリヨ歯科では、キシリトールガムの他にキシリトールチョコやキシリトールグミ、キシリトールキャラメルなどもご用意していますので、興味のある方は一度、受付までお声掛けください

歯周病が怖い理由(4)

2018.02.15
歯周病が怖い理由(4)

おはようございます。

大垣市、今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で託児もご利用できる、子連れにやさしい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

今回は歯周病が怖い理由第4弾として、皮膚症状と歯周病についてお話しします。

最近、お口の中の歯周病や扁桃腺などの慢性的な感染により、手や足などの皮膚に炎症を起こすことが医療界の中で注目を浴びています。

簡単にお話しすると、歯周病が進行していたり、お口の中の清掃状態が異常に悪いことによって手や、足があれる事があります。皮膚科などに受診して、あらゆる検査や、お薬を飲んでも治らない場合は、歯周病が原因かもしれません。

今回は、ハリヨ歯科で実際に通院している患者さんについてお話しします。

患者さんは数年前より手や足の肌荒れに悩み、総合病院の皮膚科に受診し、詳しく検査をするために大学病院の皮膚科に紹介され詳しく検査を行いましたが、原因は不明、お薬の内服と、塗り薬で経過観察になっていました。その後、皮膚科の主治医から歯科医院の受診を勧められて当院に受診となりました。

下が当院の初診時の手の写真とお口の中の写真です。

手のひらが全体的にただれている状態です。

お口の中の状態も歯面全体的に食べかすがべったり付いています。歯茎も全体的に腫れており、検査時に触っただけでも出血をする状態でした。

口腔内の状況と、手の皮膚症状を診察し、口腔内の慢性炎症による症状の可能性が考えられたため、歯周病治療を開始しました。

初診時に患者さん本人に、歯磨き指導、食事指導を行いました。

1週間後のお口の中の写真と手の写真です。

口腔内の清掃状態は劇的に改善しています。手の平の皮膚症状も改善傾向にあります。

最後に治療後のお口の中の写真と手の写真です。

ご自身での歯磨きも徹底されており、歯茎の腫れや、出血もなくなっています。

それに伴い、手の皮膚症状はほとんど消失しています。

ハリヨ歯科に受診するまで、皮膚科で診てもらっても数年治らなかった症状が、歯周病治療とご自身のブラッシングで治ったんです。

いかに、お口の環境が全身に影響しているかを改めて実感する経験になりました。

歯周病はご自身ではなかなか自覚症状がありません。歯周病の自覚症状の一つである歯がグラグラしたり、痛みを伴ったりした時には、歯の周りの骨が溶けている状態ですでに歯周病が進行している状態かもしれません。症状が出現する前に歯科医院に受診し、お口の中の環境を整えましょう。

歯周病が怖い理由(3)

2018.02.14
歯周病が怖い理由(3)

おはようございます。

大垣市、今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、保育士常駐で託児も行える、子連れにやさしい歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

今回は、歯周病が怖い理由第三弾、骨粗しょう症についてお話ししていきたいと思います。

皆さんは日本人のどれくらいの方が、骨粗しょう症になっているか知っていますか?超高齢化が進んでいることもあり、現在隠れ骨粗しょう症(病院で骨粗しょう症と診断されていない方)も含めると、1300万人もいると言われています。それだけ身近な病気だということです。

その、骨粗しょう症が歯の病気と関係していることをご存知ですか?

そもそも、正常な骨はどうやって作られているかご存知ですか?骨は破骨細胞という骨を壊す細胞が古い骨を溶かすことから始まります。溶かされた骨の周囲に今度は骨芽細胞という骨を作る細胞が新しい骨を作ることによって常に新鮮な骨でいつづけられるのです。

骨粗しょう症は、この破骨細胞が働きが強くなりすぎてしまうことで、骨を作る作業が追いつかず、骨がスカスカな状態のことを言います。

話は戻りますが、骨粗しょう症と歯は何が関係しているかというと、骨粗しょう症に対して出されるお薬と関係があります。骨粗しょう症のお薬といってもいろいろあります。ビタミン剤、カルシウム製剤、女性ホルモン製剤、ビスフォスフォネート製剤などなど沢山の種類があります。その中で、歯という観点から見たときに内服することで副作用が出る可能性があるのはビスフォスフォネート製剤と言われる分類の薬です。

このビスフォスフォネート製剤というお薬は、骨粗しょう症の、破骨細胞の働きである過剰に骨を溶かしてしまうところに働きかけては破骨細胞の働きを抑えることにより骨が溶けるのを抑えることで骨を固くする効果があります。

しかし、この効果が顎の骨に対しては、時に副作用を生じてしまうことがあります。それは、骨が溶かされる働きが止められることで骨の細胞が死んでしまい、顎の骨に血が通わなくなってしまうんです。そのような状態で、歯周病が悪化したり、大きなむし歯があり、根っこの中が膿んでいたりした時に、細菌をやっつける免疫力が働かなくなり骨が腐ってしまうんです。

私は、卒後6年ほど総合病院の口腔外科で勤務していました。その為、骨粗しょう症の薬による副作用によって顎の骨が炎症を起こした方を何人もみてきました。人によっては、癌の痛みの時に使うような麻薬性の鎮痛剤を使用しないと痛みのコントロールができない方もいました。一度、ばい菌が付いてしまうと、なかなか治るのが難しい病気なので、そうならないために日頃から、お口の中のケアをする必要があります。そして、可能であれば、お薬を内服する前に一度歯科医院に受診し、お口の中の環境を改善したのちに飲み始めることをお勧めします。

このお薬の厄介なとこには、飲み始めた時は問題なくても、途中で歯が折れてしまったり、むし歯ができて歯を抜かなくてはならなかった時に、普通の健全者と同じように歯を抜くことができなくなります。

歯を抜くことによるリスクは、お薬が点滴なのか、飲み薬なのかによっても変わります。飲み始めてからの期間も歯を抜く時期を考慮する要因になります。

ただここで勘違いして欲しくないのは、骨粗しょう症のお薬が悪いというわけではありません。骨粗しょう症に対しては非常に有効なお薬だからです。重要なのは、どうやって、そのお薬と付き合っていくかなんです。骨粗しょう症のお薬を飲み始める前、もしくは飲み始めた後に、しっかりと歯医者に受診し、お口の中を健康に保つことが大事だと考えています。

分からないこと、不安なことなどありましたら、ハリヨ歯科にお越しください。

 

 

タバコはなぜいけないの?

2018.02.13
タバコはなぜいけないの?

おはようございます。

大垣市、今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

皆さん、タバコは吸われますか?私は、人生で一度もタバコを吸ったことがありません。父親が、ヘビースモーカーということもあり、タバコの臭いが苦手だったので一度も吸いたいとも思ったことはありませんでした。

最近は、タバコによる体の害のことや、たばこ税などでタバコの値段の高騰、分煙や禁煙の場所が増えたこともあり、タバコを吸っている方の数も減っているとききます。それでも、なかなかやめられないのがタバコだと、タバコ愛好家の友人から良くききます。今回は、歯周病とタバコとの関係についてお話しさせていただきます。

タバコを吸うことで発生する煙に含まれている一酸化炭素は歯茎への酸素の供給を妨げます。さらにニコチンは一種の神経毒で血管を収縮(縮める)する作用があります。

この、歯茎への酸素の供給を妨げることと、歯茎の血管を収縮する作用とは簡単に言うと、歯茎に十分な健康な血液が行かなくなってしまうということです。

歯周病になっている人のお口の中は、歯茎の周りにたくさんの歯周病菌が存在し、それによって歯茎に炎症が生じ腫れてしまい、触るだけで出血してしまいます。歯茎が腫れているということは、体が歯周病菌をやっつけようと思って免疫機能が働いている証拠です。

しかし、タバコを吸っていることで、血管が収縮されてしまい、本来歯茎が腫れているところが、反対に引き締まって見えてしまいます。同じように歯茎からの出血も出にくくなります。その為、歯周病菌はやりたい放題となり、歯周病が進行しやすくなるのです。

さらに、タバコを吸っている人の歯周病治療は、吸っていない人と比べて治るスピードが遅かったり、再発も生じやすくなります。

その為、歯周病を直す為にも禁煙をすることをハリヨ歯科はお勧めしています。

禁煙をすることで、歯周病のリスクが4割ほど下がると言われています。

お口の中の変化としては、禁煙をして1週間ほどすると、歯茎の血流が正常な状態に戻ります。それによって、今まで歯周病があってもニコチンなどの影響で歯茎の腫れが隠されていたものが、血流が戻ることで歯茎の腫れや出血が生じびっくりするかもしれません。しかし、それが本来の歯周病の状態です。そこからしっかり歯周病治療と歯磨きを徹底することで、歯茎の腫れや出血は治まってきます。歯茎の変化を実感できると思います。

他にも、禁煙することでいいことはいっぱいです。

血栓症や心臓発作のリスクが半減したり、肺がんのリスクも下がります。歩行など、日常動作も楽になってきます。

ご自身がタバコを吸っている方、家族でタバコを吸ってるかた、一度ハリヨ歯科に受診し、お口の中をチェックしてみていかがですか?

 

 

痛くない麻酔への工夫

2018.02.12
痛くない麻酔への工夫

おはようございます。

大垣市、今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

皆さんは歯医者さんに対してどんなイメージがありますか?

多くの人は独特な匂いと、キーンという音、最後に麻酔の注射時の痛みの3つを想像する方が多いと思います。

今回はこの3つの中の注射時の痛みについてお話しさせていただきます。

確かに僕の小さい頃に麻酔の経験を何度かしたことがあり、刺すときの痛みと注射液を注入するときの痛みは嫌なものでした。

実際にハリヨ歯科に受診する患者さんにも麻酔がトラウマになっている方は多くいます。

小さい頃に大きなむし歯ができ、抑えられながら、強烈に勢い良く注射液を注入された記憶がある方は、歯医者がトラウマになり痛くなっても市販の痛み止めで我慢しながら痛みをしのいで、我慢できなくなった時に、初めて歯医者を受診する方もみえます。

しかし、むし歯が大きくなり、神経にまで症状が達している、炎症が強い時には、生理学的に、非常に麻酔が効きにくくなるために、痛みをこらえながらまた治療を行うことも多くなります。その為に再度治療を中断してしまい悪循環が生じてしまうことも。

ハリヨ歯科では、できるだけ患者さんに麻酔による痛みを感じないような取り組みをしています。

麻酔の注射で痛みの原因となるものには、注射針の太さ、注射液の注入スピード、注射部位、最後に術者のテクニックです。

まず第一に、麻酔の針を非常に小さいものにしています。ハリヨ歯科では最も小さいサイズの33G(数字が小さくなると太くなります。)を採用しています。小さければ小さい程、針を刺す時の痛みが小さくなります。

続いて注射液のスピードです。注射液の注入スピードは最初は少量ずつ注入し麻酔が周囲に効き始めたところで、注入スピードを上げることで痛みを軽減することができます。

注射の打つ場所についても、お口の中のすべての場所が同じように痛みを生じるわけではありません。痛みを生じるポイントのことを痛点というのですが、その痛点お少ないところに麻酔を打つことで痛みを最小限に抑えることができます。

最後は、術者のテクニックです。私は、ハリヨ歯科の開業前に勤務していた時代に麻酔の打ち方の勉強会・実習に参加してきました。それまでは、私自身麻酔は痛いものだと思っていたのですが、そこで培った知識とテクニックで初めて痛くない麻酔をすることができることを学び、非常に自分の中で衝撃を感じたことを今でも覚えています。

現在、そのテクニックを治療で使用することで、患者さんから『麻酔打ったんですか?』、今は麻酔で針を使わないんですか?』(もちろん麻酔で針は使用します。)と言われることがあります。実際に、麻酔が怖くてなかなか歯医者に来れなかったとおっしゃられていた方でも、今ではストレスなく通うことができている方もみえます。(すべての症例で無痛で麻酔ができるわけではありません。抜歯など内側の麻酔をするときなどは多少の痛みを伴うことはあります。通常のむし歯治療では、ほっぺた側のみ麻酔をすれば痛みはなくなるので、その場合は痛みを最小限にして麻酔をすることは可能です。)

お子様のむし歯治療の際も、きちんと、治療をする為に必要であれば、麻酔を行います。その際も、先ほどのテクニックを行えばほとんどのお子さんが泣くことなく治療が可能になります。お子さんにも大人の方にもできるだけ麻酔に対するストレスを無くすことにより、歯医者に通いやすい環境を提供できるように準備しておりますので、麻酔の痛みの心配のこたなどは一度ハリヨ歯科にご相談ください。

歯周病が強い理由(2)

2018.02.11

おはようございます。

大垣市今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

前回に続いて第二弾、歯周病が強い理由(2)

今回のテーマは心臓病です。

歯周病と心臓病って何か関係があるの?と思われるかもしれませんが、実際は歯周病との関係は大ありなんです!!

糖尿病の説明の時もお話ししましたが、お口の中の細菌は腫れた歯肉から簡単に血管・血液に侵入します。

私は、卒後総合病院で6年ほど勤務していました。総合病院なのでもちろん、歯科のみではなく、内科、外科を含めた多くの医科と仕事をしていました。総合病院では、重症な患者さんもたくさんいます。その患者さんが40度以上の熱を生じたら、感染の原因を探るために血液を採取し、血液の中に細菌が存在していないかの確認をします。そこに細菌が存在していれば細菌による感染が生じ熱が出たと考え、その細菌にあった化膿止めを点滴することで治療を行います。その際、検出される細菌にお口の中で存在する細菌がよく検出されていました。そのような患者さんのお口の中を診察すると、口腔内の清掃状態は悪く、歯肉が腫れていることが良くあります。

お口のケアが不十分であると体の状態によっては、菌血症、敗血症(身体中の血液にばい菌が増殖してしまう状態)となり亡くなってしまうこともあります。

特に問題となるのが、心臓に細菌が付着してしまう状態である感染性心内膜炎です。感染性心内膜炎とは心臓の中にある弁、心臓の壁、大血管の壁に細菌が付着していまう感染症のことです。心臓から、身体中に血液が回るため、そのおお元である心臓に細菌が付着してしまうと、身体中の血液に細菌が回ってしまいます。(菌血症)

心臓にできた細菌が増殖し塊となったのちに、その細菌の塊が心臓から離れると、血流に乗って細菌によって血管が詰まることがあります。その場合は治療を行わないと死に至ることもある怖い状態です。細菌の塊が血流に乗って脳に到達すれば脳梗塞を発症し、心臓で詰まれば心筋梗塞などの症状が生じます。

感染性心内膜炎になりやすい人は、心臓の手術後の方、心臓の弁に障害がある方、糖尿病で感染しやすい方、重度の歯周病の方、お口の中の清掃状態が著しく不良な方は心臓に感染を生じやすくなるため注意が必要です。

全身の健康は口を健康にすることから始まります。是非一度ハリヨ歯科に受診してください。ハリヨ歯科は皆様の健康寿命を伸ばすことのお手伝いをいたします。